一篇介紹三池很清楚的新聞

 

日経WagaMaga 200789

http://waga.nikkei.co.jp/enjoy/movie.aspx?i=20070809e2000e2


 

 「日本一忙しい映画監督」と言われる三池崇史監督の最新作「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」は西部劇と源平合戦を融合させたような不思議なミックス感を漂わせる。和風西部劇という構成が斬新だ。8月29日に開幕する第64回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品される。

 

 

 「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」(9月15日公開予定)は日本の時代劇と、米国の時代劇とも言えるウエスタンの要素を大胆に掛け合わせ、誰も見たことのない「三池ワールド」をクロスオーバーに現出させた。全編が英語せりふで、世界市場をはっきり意識した日本発の「うどんウエスタン」だ。

 

 

 壇ノ浦の戦いから数百年後の山間の村が舞台。平家の埋蔵金を狙って、源義経(伊勢谷友介)と平清盛(佐藤浩市)が率いる2つのギャング団が銃撃戦を繰り広げるという奇想天外なストーリーだ。この村に流れ着いたすご腕のガンマン(伊藤英明)、清盛に夫を殺された静(木村佳乃)らも加わっての痛快アクションに仕上がっている。演歌界の大御所、北島三郎が主題歌を歌うという、常識派の監督には絶対に撮れそうにない演出が監督の覚悟を感じさせる。

 

 

 映画「キル・ビル」「パルプ・フィクション」で知られるクエンティン・タランティーノ監督が出演しているのも話題だ。タランティーノ監督は2004年のカンヌ国際映画祭の審査委員長を務めた。しかし、英語を母国語とする出演者は同監督だけで、残りの出演者はすべて日本人キャスト。日本映画の枠組みをぶっ壊すような、いかにも三池監督らしい仕掛けだ。

 

 

 三池監督は米国の国際ニュース誌「タイム」が選ぶ、期待される映画監督の第10位に選ばれたこともある鬼才。「ミッション:インポッシブル2」を撮ったジョン・ウー監督と同じクラスの評価だ。海外でもその手腕と映像センスに評価が高い。ヴェネチアで最高賞に当たる金獅子賞を受賞したのは、第12回の「羅生門」(黒澤明監督)、第19回の「無法松の一生」(稲垣浩監督)、第54回の「HANA-BI」(北野武監督)以来、日本人監督としては通算4人目になる。

 

 

 この映画の主なロケ地になったのは、山形県鶴岡市にある「庄内映画村」。撮影が終了したオープンセットや撮影中のロケ現場を有料で公開する「庄内映画村」では、「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」や「蝉しぐれ」などの撮影に使われた松ヶ岡オープンセットが有料で公開されている。

 

 

 これほどワイドレンジな作品群を残してきた監督は極めて珍しい。無数の妖怪が登場する冒険ファンタジー「妖怪大戦争」。マネーの裏側を題材にしたコメディー映画「金融破滅ニッポン・桃源郷の人」。携帯電話が引き起こす恐怖を描いたホラーの「着信アリ」。刑務所で生まれた美少年同士の恋を描いたフィルムノワール「46億年の恋」。ミュージカル仕立てのブラックコメディー「カタクリ家の幸福」。呆れるほど脈絡のないフィルモグラフィーは逆に三池監督の懐の深さを証明してもいる。

 

 

 この先も振れ幅極大の作品を手がける予定だ。1970年代に人気を集めたテレビアニメ「タイムボカン」シリーズの1つ、「ヤッターマン」の実写化も任された。SM小説の大家、団鬼六氏の私小説集『美少年』の映画化でも監督を務める。このとりとめもなく濃密な三池流映画術がヴェネチアで認められることを願いたい。

 

 

[関連サイト]

 ・「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」公式サイト www.django-movie.com

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