『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』伊藤英明インタビュー

 
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鬼才・三池崇史と豪華キャストで贈る全編英語で製作した和製西部劇、その名も『スキヤキ・ウエスタン
ジャンゴ』。源氏と平家の間に立つ孤高のガンマンをクールに演じた、伊藤英明に風変わりな映画の現場について聞いてみた。

 

 

『人を愛して一生懸命生きること』 が僕にとってのかっこよさかな。」

 

-- 時は、壇の浦の戦いから数百年後、とある山間の村でにらみ合う源氏と平家。その源平の間に現れた、孤高のガンマン。そんな無茶とも言える舞台設定の中で、クールなガンマンを演じた伊藤英明は全編英語劇というハードルに苦労しつつも、三池崇史監督やその他豪華キャストたちとの現場を充分に楽しんだようだ。

 
「元
父親がウエスタン好きだったので、昔から見る機会は多かったんです。テンガローハットを被って、馬に乗り、銃をぶっ放して、ならず者たちの中に切り込んでいくという、ウエスタン独特の世界観に以前より惹かれていたんですが、このガンマンを演じるにあたり、再度見直しましたね。スティーブ・マックイーンやクリント・イーストウッドなど。やっぱりね、マックイーンは上手だし、ウエスタンが好きでやっているんだな、とわかるくらい、細かな動きもマニアなんですよ。」

 

 

-- しょっぱなから、ウエスタン通ぶりを見せ付けてくれる伊藤英明。乗馬や二丁拳銃の扱いについても見事だったが、特に苦労はなく、やはり壁となったのは英語だったようだ。世界展開を視野に入れた、全編英語の邦画という設定に関し、語ってくれた。

 
「日本人だけなんですよね、映画を字幕で見慣れているのは。日本以外の国ではそんな見方をしていない。海外を意識している映画であるわけだから、当然ネイティブに近い英語を話さなければならないし、さらに日本でいう時代劇言葉のような表現の英語にしないといけないと言う難しさがありました。英語のトレーナーはいましたが、アクセントや感情ののせ方次第で、全く違ったように聞こえてしまうわけじゃないですか。役を理解した上でのアドリブでも英語だとできない、そのもどかしさと不安はありましたね。」

 

 

-- かと言って、三池監督が常にキャストたちに無茶苦茶な要望を強いていたわけではなく、他のキャストたち含め、話し合いが持たれる和やかな現場で、伊藤も三池監督に絶大の信頼を寄せているようだ。

 
「無茶ぶりしそうな監督に見えるんですけど、実際そんなことはなく、今回に関しても、あり得ない設定を楽しく表現するのが三池監督の良さだと思うんです。銃も大好きみたいで、ものすごくこだわってましたね。このシーンではこの銃を使おう、とか話し合うのがとても楽しかったですね。良く見てもらうとわかるんですが、そこかしこに監督のこだわりやねらいが散りばめられてるんですよ。早撃ちガンマンはベッドでも早撃ちだったり(笑)。」

 

 

-- 誰もが知っている、今をときめくイケメン俳優でありながら、くだけた一面ものぞかせる。そんな伊藤英明にとっての"かっこよさ"とは何なのだろうか。

 
「人を愛して一生懸命いきること。人と向き合い、自分と向きあい、
11秒大切にいきること。キャストたちの中で言うと、(伊勢谷)友介の役もそうだけど、友介自身もかっこ良かったですね。見てて、好きになりそうでしたよ(笑)。女だったらクラクラいっちゃったでしょうね。

 

 

-- 男性の多い現場でずいぶんと楽しんでいた様子がうかがえる。

 
「天気が悪くて、撮影が休みになることも多かったんですよ。そんな時は、(佐藤)浩市さんや友介、安ちゃん(安藤政信)、小栗旬とかと飲んだりしましたね。
楽しかったですよ。

それにね、浩市さんには刺激を受けました。いつまでも感覚が若いというか、いつも率先して僕らを引っ張ってくれたんです。ああいう年のとり方をしたい、と感じましたね。浩市さんを見ていて、「俳優」は普段の積み重ねが重要なんだということがわかりました。何を見て、何に感動するか、というような。役以外の普段の無意識の生活が演技に生きてくるんだと。

 

 

-- 他のキャストたちとの絆は深まったようだが、残念ながら、話題ともなっているクエンティン・タランティーノと絡むシーンはなかったようだ。

 
「タランティーノさんの来日日程があわず、もしかしたら出演できないんじゃないか、という噂もあった程でした。そんなハプニングは撮影中、山のようにあったんですよ。でもそんな苦労を全てチャンスに転がす三池監督はやはりすごい!でもそのハプニングから転じた良い結果も、初めから狙っていたかのように振舞うところもまた三池監督の良いところかな。」

 

 

-- 今後の展望について聞いてみると、「もう一回ウエスタンをやりたい!」と連呼。男性は、単純だけど楽しい、ウエスタンのような世界観に絶対に惹かれてしまうものなのだ、という。三池監督とこの作品『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』に出逢って、どうやらこの世界に引き込まれてしまったようだ。

 
「『海猿』
の熱血青年役の方が、自分には感覚的に近いのかもしれないけど、今回の名もないガンマン役は、新しいし、演じていて面白かったです。今までの"ウエスタン"だと、西洋人が演じるのが当然でしょ。でも、東洋人が演じることが新しいし、桃井かおりさんみたいな女性ガンマンがいてもいいと思うんです。

 

僕は、この映画の感想をみんなに聞いてみたいんですよ。僕はかなりイケテルって思ってるんです。昔、初めて『スターウォーズ』を観た時に感じたような感覚と似ていて、ハチャメチャなんだけど、今まで前人未到の新しさがある。是非この映画を観てみて、どう感じたか僕に教えてください!」

 

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